人前でつい萎縮してしまう、偉い人や成功者の前で緊張してしまう…そんな経験はありませんか?過去の私はまさにそうでした。人前で縮こまってしまう自分に嫌気がさし、さらに自信を失ってしまう負のループに陥っていた時期があります。

しかし、ある考え方を知ってから、以前ほど萎縮しなくなり、人前でも堂々と振る舞えるようになりました。今回は、私がどのようにして萎縮を克服できたのか、その考え方についてお話ししたいと思います。

なぜ私たちは人前で萎縮してしまうのか?セルフイメージとハロー効果

私たちが萎縮してしまう背景には、いくつかの要因があります。まず一つは、セルフイメージが大きく関わっているということです。自分のセルフイメージが低いと、それに合わせた現実が作られてしまい、望む結果が得られにくくなります。そして、人前で萎縮することは、さらにセルフイメージを下げる要因となってしまうのです。

さらに、人間には「ハロー効果」という心理的な傾向があります。これは、相手の一部分(例えば、肩書きや実績、見た目など)だけを見て、その人全体を判断してしまうことです。

例えば、大企業の社長や有名な芸能人、スポーツ選手を見ると、「すごい人だ!」と感じやすいですよね。これは、その人の「一部」である成功や知名度だけを切り取って評価しているためなのです。

しかし、実際には彼らも私たちと同じ一人の人間です。家で家族に怒られたり、悩みや苦しみを抱えたり、だらだら過ごしたりすることだってあります。テレビに出ている芸能人も、テレビに出るという仕事をしている普通の人間なのです。悩みや苦しみ、欲といった人間らしい部分もたくさん持っています。

私たちは、相手の肩書きや知名度、お金といった「予備情報」に影響され、「すごい人」だと勝手に判断し、その結果、必要以上に萎縮してしまうことが多いのです。これは、私たちが何に価値を置いているかによっても変わってきます。日本ではプロ野球選手がすごいと思われる一方、クリケットが盛んな国ではクリケット選手の方が人気があるように、価値観が異なれば「すごい」の基準も変わるのです。

萎縮しないための「人間に上も下もない」考え方

では、どのようにすれば萎縮せずにいられるのでしょうか?それは、相手をその「一部分」や「予備情報」だけで判断せず、本質を見るということです。

肩書きやステータスといった鎧を外せば、皆、一人の生身の人間であり、普通の人間なのです。小さなことで悩んだり、欲に流されたり、だらだら過ごしたりする点は、皆同じなのです。

そして、大切なのは、自分自身にも自信を持てる部分があるという視点を持つことです。全てにおいて他人より優れている必要はありません。スポーツや収入といった特定の分野で他人より劣っていたとしても、教えるスキルや何かを創り出す力など、あなただけが持っている強みが必ずあるはずです。

その「何か一つ」の自信を持てるものがあれば、他の分野で「すごい」とされる人の前でも、必要以上に萎縮することなく、堂々と向き合うことができるようになります。相手の良い部分を認めつつも、自分自身の価値も理解している、という状態ですね。

結局、「すごい」「すごくない」といった区別は、どこを切り取るか、何に重きを置くか、つまり自分自身の価値観によって変わる相対的なものです。その考え方を変えることで、相手に対する印象も変わり、萎縮することが減っていくでしょう。

まとめ

人前で萎縮してしまうのは、相手の一部分だけを見て過大評価したり、自分自身のセルフイメージが低かったりすることが原因の一つです。

しかし、相手もあなたも、本質的には同じ「一人の普通の人間」です。肩書きや成功といった側面だけでなく、人間らしい悩みや欠点も持っています。

そして、あなた自身にも必ず素晴らしい点、自信を持てる点があります。その強みを認識し、「人間に上も下もない」、皆平等な人間であるという視点を持てば、必要以上に萎縮することなく、誰とでも対等に接することができるようになるはずです。