実績ゼロから「小さな日本一」を獲る戦略:オンラインビジネスで競争優位性を確立する方法

ビジネスで成果を上げ、信頼性を獲得するためには「実績」を積み重ねることが不可欠です。実績には、どのような成果を得たかを示す成果実績と、どのような行動をしたかを示す行動実績の2種類があります。例えば、「ブログを連続で書き続けた」といった行動実績は、やれば誰でも達成できるため、比較的容易に作りやすいものです。

しかし、他者から第1任者として認められ、最も大きなインパクトを与えるのは、特定の分野でナンバーワンの地位を獲得することです。この「ナンバーワン」は、業界全体、居住地域など様々な範囲で存在しますが、最も理想的なのは日本一あるいは世界一を獲ることです。

「日本一」と聞くと途方もなく難しく感じるかもしれませんが、オンラインの世界に目を向けると、実は意外に簡単に取れる日本一がまだ多く存在します。

狭い範囲でナンバーワンを目指す戦略

実績がない段階の人が日本一を目指す際、広範囲での競争に挑むのは得策ではありません。取るべき戦略は、狭く狭く分野を絞り込み、その限定された範囲でナンバーワンの称号を獲得することです。

この戦略の核となるのは、まだ注目されていない隙間、あるいは徹底的に専門化することで、他者に勝る地位を築くことです。

具体的な「小さな日本一」の例

僕が実際にナンバーワンを獲得した例として、以下のようなものがあります。

  1. オーディオブックの出版数: 個人として51冊のオーディオブックを出版しており(収録時点)、日本人としてはこの出版数でナンバーワンの地位にあります。
  2. オンライン講座の規模(Udemy):
    • Canva講座:受講生4,000人以上、レクチャー時間15時間というボリュームは、おそらく日本で最も広範囲をカバーするコースとして日本一と言えます。
    • Google Workspace講座:Google Workspaceを一括で学べるコースとしては15時間の長さがあり、1,000人以上が受講している実績から、日本一と見なすことも可能です。

オンライン学習プラットフォームのUdemyのように、世界ナンバーワン、または日本で最も利用者の多いプラットフォーム内のある特定のテーマにおいてナンバーワンになれば、それは実質的に「日本一」と同等の価値を持ちます。

専門分野を見極め、戦う場所を絞り込む

実績を作るためには、戦い方を工夫し、どこで戦うかという「展開」を考える必要があります。

例えば、「ポッドキャストの専門家」という立ち位置で活動している人は非常に少なく、そこに特化している専門家は指で数えられる程度しかいないかもしれません。その中で一番になれば、日本一の専門家として名乗ることが可能になります。

また、まだそこまで注目されていないプラットフォーム(PinterestやLinkedInなど)に特化して活動すれば、そのジャンルでの日本一を比較的簡単に得られる可能性があります。

現在、特にポテンシャルが高いと指摘されている分野が音声配信です。まだ本当に専門家と呼べる人が少なく、ここでポジションを確立できれば、現在音声を聞いているあなたがナンバーワンになることも十分に可能だとしています。

「日本一」がもたらす影響と次のステップ

称号の大きさにかかわらず、「日本一」という言葉が持つインパクトは絶大です。小さな分野であってもナンバーワンになる経験は、「自分は一番なんだ」という自信につながり、それが次の行動への原動力となります。

この「小さな日本一」を獲得したら、その成功を土台として、さらに大きな次の日本一を取りに行くことが可能になります。例えば、「ポッドキャストの日本一」から「音声配信の日本一」へ、そして「マーケティングの日本一」へと徐々に階段を上がっていくイメージです。

まとめ

ビジネス展開を考える際、多くの人は商品の内容や情報発信の媒体といった枝葉の部分に目が行きがちです。しかし、**「どこで、どうやって日本一の地位を確立するか」**という戦略こそが重要です。

まずはオンライン上の「隙間」を見つけ出し、自分が取り組んでいるジャンルの中でも「このテーマに関しては自分がナンバーワンだ」と言い切れる、小さな日本一の称号を意識して獲得していくことが、強力な競争優位性を生み出し、最終的には世界ナンバーワンを目指すほどの高い基準と志を維持することにつながります。