日本の衰退を招く「変化への抵抗」と「海外情報格差」の致命的な問題
日本は長年経済が停滞しており、今後も衰退していくと考えられています。その理由の一つとして挙げられるのが、日本人が非常に変化を嫌い、前例踏襲を好む国民性である点です。新しいものや異質なものが内部に入ってくることを極端に嫌う傾向があります。
変化を恐れる日本の国民性
日本では昔ながらのやり方に固執し、なかなか変わろうとしない、新しいものを取り入れようとしない傾向が見られます。これは、単一民族・単一文化・単一言語の島国であり、鎖国していた歴史があることも影響していると考えられます。
また、日本は集団意識が強く、個人よりも集団を重んじます。これは気遣いという点では素晴らしいかもしれませんが、個人の幸福度や成功を考えると、必ずしも最善とは言えないかもしれません。集団からはみ出すことを恐れ、周りに合わせようとして、自分らしく生きられずに苦しくなる人もいるようです。経済的には裕福なのに幸福度が低いと言われるのは、お金と内面の幸せが一致しないことが背景にあるでしょう。
ビジネスの場でも、古いやり方や形だけの慣習(形だけの会議や意味のない報告書など)に固執し、生産性や効率の点で世界のトレンドから遅れが見られることがあります。特に古い世代が新しい技術ややり方の導入に反対するケースも見られます。
外部情報を取り入れないことの危険性
人類が進化してきたのは、世界中の人々が交流し、外部から新しいものを取り入れてきたからです。逆に、外部との交流がないコミュニティは、文明が発達せず原始的な生活にとどまることがあります。これは、外部のものを取り入れないと発展が進まないことを示唆しています。
日本が海外の情報を取り入れないことは、非常に致命的です。日本国内の情報だけを見ていると、世界の最先端からどんどん遅れていってしまう可能性があるのです。
筆者自身の経験でも、オンラインビジネスの世界では、海外で当たり前とされている情報が、当時の日本ではほとんど知られていないという状況があったといいます。これは、新しい海外の情報が日本に入ってきにくく、古い情報が国内で循環しているだけになっているためではないかと考えられます。インフルエンサーなど影響力のある人が発信する情報が、海外の最新情報と異なる場合でも、それが正しいと信じられてしまう傾向も見られます。
具体的な情報の遅れとトレンドの違い
海外では一般的でも日本ではまだ知られていない情報や、海外と日本でトレンドが異なる例はいくつか挙げられます。
- 動画編集ソフト「CapCut」: 海外の多くのクリエイターが当たり前にCapCutを使用しているにも関わらず、日本では一部のインフルエンサーが「ビジネスにはダメだ」と言い、それが信じられてしまうことがあります。
- GoogleアドセンスやSEO: 海外では知られている基本的な情報が、日本ではあまり発信されていないことがあります。
- オーディオブック出版: 筆者が2020年頃に日本で本格的に始めた際、個人で行っている人が皆無だったにも関わらず、海外では既にビジネスとしてその重要性が認識されていました。
- ポッドキャスト: 海外ではウェブマーケティングの有力なプラットフォームとして確立していますが、日本ではまだマイナーです。これは、影響力のある人が積極的に推奨していないことも要因かもしれません。ポッドキャストは目に見える反応が少なく時間がかかるため、手軽にバズりやすいTikTokやInstagramなどが日本では好まれがちです。
- Twitter/X: 海外では以前ほど言及されなくなっている一方、日本では依然として重要視する声が大きいなど、海外と日本で扱いに違いが見られます。
- DRM vs コンテンツマーケティング: 日本でDirect Response Marketing (DRM)が重要視される時期があった一方で、海外では既にContent Marketingが主流になっていたという違いがあります。現在の時代には、コンテンツを通じてコツコツと信頼を築き、ファンを増やすコンテンツマーケティングの方が合っていると考えられています。DRMも通用しないわけではありませんが、昔ほどではなく、時代背景を考慮する必要があります。
これらの事例は、日本国内の情報だけでは世界の動向とのズレに気づきにくいことを示しています。
最新の海外情報を取り入れる重要性
海外の情報であれば何でも良いわけではなく、インターネットがない時代のような古い情報は今の時代にそのまま通用するとは限りません。時代背景を考慮することが重要です。
今、リアルタイムで何が起こっていて、今後どうなるのかを知るためには、海外で現役のプレイヤーとして活動しているクリエイターや起業家から学ぶべきです。何十年、あるいは100年以上前の情報は、今の時代には参考にならないこともあります。
海外情報活用のポイント:英語を英語で理解する重要性
海外の情報を正確に理解するためには、英語を日本語に翻訳せず、英語を英語のまま理解することが非常に重要です。翻訳を介すと、微妙なニュアンスが変わってしまったり、理解に時間がかかったりすることがあります。
AIが発達しているとしても、言語スキルを身につけ、原語で直接理解する能力は、海外の情報を深く正確に取り入れる上で非常に大切だと言えるでしょう。
結論
日本が経済停滞や衰退を乗り越え、今後の世界で発展していくためには、変化を恐れず、単一的な思考から脱却し、積極的に外部の新しい情報を取り入れていくことが不可欠です。特に、最新の海外情報を適切に選び、原語で理解する努力が、情報格差を埋め、時代の変化に対応していく鍵となるでしょう。
