第三者からの意見、どう活かす?ビジネスを成長させる賢いフィードバック・アドバイスの見極め方

自分の商品やサービス、ウェブサイトなどについて、第三者から意見をもらう機会は多いかと思います。特に、セールスレターを見てもらったり、商品のモニターをお願いしたり、オンライン上のレビューを確認したりする際 には、その意見を参考に改善を進めようと考えることでしょう。

しかし、こうした外部からの声を取り入れる際には、いくつか注意すべき点があります。受け取る意見すべてを鵜呑みにしてしまうと、かえって状況が悪化したり、本来の良さが失われてしまったりする可能性があるからです。

では、どのように第三者の意見と向き合えば良いのでしょうか。今回の記事では、提供された音声ソースの内容を元に、フィードバックやアドバイスをビジネスに賢く活かすためのポイントをご紹介します。

その意見、客観的?それとも主観的?

まず、受け取った意見が「客観的な事実」に基づいているのか、それとも「個人の主観的な感想」なのかを見極めることが重要です。

  • 客観的な意見: データや具体的な事実に基づいたもの。例えば、「〇〇という機能が動作しなかった」といったものは客観的な事実といえます。
  • 主観的な意見: 「〇〇だと感じた」「〇〇と思った」といった、個人の感覚や考えに基づいたもの。

主観的な意見は、あくまでその人がそう感じたという個人的な見解に過ぎません。たまたまその人がそう感じただけで、他の多くの人は違う感じ方をする可能性も十分にあります。これに対し、客観的な事実は改善のために真摯に受け止めるべき情報です。

特に、人はネガティブな意見に注目しがちで、たった一つの否定的な声があたかも全体の意見であるかのように捉えてしまうことがあります。しかし、それが単なる個人的な主観や、一部の意見に過ぎない場合は、それに合わせて自分のやり方や商品を変えてしまうと、かえって良くない結果を招くことがあるのです。

一部の声に流されていませんか?

次に考慮すべき点は、その意見が「全体の大半を占める声」なのか、それとも「一部の意見」なのかという点です。

もし、フィードバックの大部分が同じ指摘であれば、それは製品やサービス、またはコミュニケーション方法に何らかの問題がある可能性が高いと言えるでしょう。このような場合は、その意見を参考に改善を検討する価値があります。

しかし、ごく一部の意見、例えば一人二人から聞かれた声である場合は、それがたまたまその人たちにとっての問題だったり、個人的な好みに合わなかっただけかもしれません。そうした一部の意見に過剰に反応し、長年培ってきた自分のスタイルや、これまでうまくいっていたやり方を崩してしまうのは非常に危険です。

自分のスタイルに合わないやり方を無理に続けても、楽しくなくなってしまい、継続が難しくなることもあります。意見を取り入れるかどうかは、その声が全体を反映しているのかどうかを冷静に判断した上で行う必要があります。

フィードバック?それともアドバイス?

さらに重要なのが、「フィードバック」と「アドバイス」を区別することです。

  • フィードバック: 商品やサービスを使った感想、読んだ感想など、体験に基づいた事実や感覚を伝えること。
  • アドバイス: 「こうした方がいい」「〇〇すべき」といった、具体的な改善策や指示を提示すること。

例えば、セールスレターを読んでもらった際に、「あまり欲しいと思わなかった」というのはフィードバックです。これは貴重な感想として受け止めることができます。しかし、「この表現はこうした方がいい」「話し方の順番がおかしい」といった具体的な修正案を提示してくるのはアドバイスです。

特に注意が必要なのは、このアドバイスをしてくる相手が、その分野の専門知識や経験、スキル、実績を持っている人物かどうかです。

オンラインビジネスの世界では、誰もが簡単に「コンサルタント」や「専門家」と名乗れてしまうため、実際には経験や知識がほとんどない、いわゆる“素人”がアドバイスをしているケースが多く見られます。そうした素人のアドバイスに真に受けて従ってしまうと、かえって状況が悪化し、よりうまくいかなくなる可能性が高いのです。

たとえ友人や知人、あるいは起業塾の同期であったとしても、その人があなたのビジネスの専門家でなければ、そのアドバイスはあくまで個人的な見解に過ぎません。アドバイスを受け入れるかどうかは、その相手が本当に信頼できる経験や実績を持っているのかどうかを慎重に見極める必要があります。

自分のスタンスを持ち、賢く意見を取り入れる

すべての意見に耳を傾け、すべてを取り入れようとする必要はありません。もちろん、人の意見に全く聞く耳を持たないのは成長の機会を逃すことにもなりかねませんが、不要な声、的外れな声に惑わされないことも同様に重要です。

特に、単なる不満や誹謗中傷のような意見に振り回されても良いことはありません。こうした意見にいちいち反応したり、自分を卑下したりする必要はないのです。

誰の意見を聞くべきか、どの意見を採用すべきか。これをしっかりと自分で判断することが、ビジネスを継続し、成長させていく上で非常に大切になります。客観的なのか、主観的なのか。全体的なのか、一部なのか。フィードバックなのか、アドバイスなのか。そして、アドバイスであれば、その相手は信頼できる専門家なのか。

これらの視点を持って意見を吟味し、本当に価値のある声だけを賢く取り入れていく ことで、あなたのビジネスはより強固なものになっていくでしょう。