【日本の衰退】なぜ私たちはすぐに諦めてしまうのか?「夢」を忘れた日本社会の危機

成功を目指す過程で、多くの人が直面するのが「諦め」の壁です。なぜ、これほどまでに挑戦を諦めてしまう人が多いのでしょうか。そして、この現象の背景には、現代の日本社会が抱える根深い問題、すなわち「夢を持たない」世代の増加があるのかもしれません。本記事では、成功を阻む最大の要因と、日本における将来への意欲の低下について考察します。


成功を阻む最大の原因は「熱意の欠如」

成功できない一番の原因は「諦めるから」です。では、なぜ人は諦めてしまうのでしょうか。それは、そこまでやりたいと思っていないからです。非常にシンプルな構図であり、成功したければ諦めなければ良い、そして諦めないためには「どうしてもやりたいこと」を見つけることが鍵となります。

例えば、歌手や芸人を目指す人々は、何十回もオーディションに落ちたり、10年、15年といった長い下積み時代を経験したりしても挑戦し続けます。それは「売れっ子になりたい」という大きな夢があるからです。

しかし、オンラインビジネスなどに取り組む一般の人の多くは、数ヶ月で諦めてしまう傾向があります。これは、その程度の熱意しかなかったと評価できます。

重要なのは、ブログを書く、コンテンツを作るという目の前の作業への楽しさではなく、その先にあるゴール(成し遂げたいもの)に対する熱意です。漠然と「お金持ちになりたい」という程度の願望では、その願望が目先の苦痛や労力と天秤にかけられた際、苦痛の方が大きく感じられ、「やめた」という選択に至ってしまうのです。

夢の放棄:「公務員」志向が示す日本の未来

現代の日本において、特に懸念されるのが、子どもたちの「将来なりたいもの」の傾向です。テレビなどでよく報じられるランキングでは、「公務員」が1位に挙げられることがあります。

消防士や警察官など、特定の職種に就きたいという明確な夢があるならば良いのですが、「公務員なら何でもいい」という志向は、将来の夢を「会社員ならどんな会社でもいい」と言うのと同義であり、異常事態であると指摘されています。

これは、子どもたちが努力を放棄し、リスクのない環境で安定的な収入を得ることを求めている現状を示しています。彼らは、一度きりの人生の夢を放棄してでも、「頑張らなくても食いっぱぐれることがない」環境を求めているのです。

もちろん、公務員を目指すことが全て悪いわけではありませんし、立派な公務員は存在しますが、彼らの多くが安定や「挑戦したくない」「頑張りたくない」というニュアンスでその道を選んでいると推測されます。

衰退を加速させる「夢を持たない社会」

子どもたちが夢を持たなくなった背景には、上の世代、つまり我々大人の世代が、安定志向の教育をし、そのような姿を見せてきたことが影響しています。その結果、「起業は危ない」といった認識が広がり、頑張らない大人が増えていく環境が生まれています。

少子高齢化は加速し、経済も停滞し、賃金も上がらない環境の中で、夢を持たず、頑張る意識のない世代が育っていくことは、日本が衰退の一途を辿る可能性が高いことを示唆しています。

夢を持たない、頑張りたくないという意識は、いざ何か新しいことに挑戦しようとした際に、「頑張る経験」がないため、すぐに諦めてしまうという結果に繋がります。

人生をかけて「やりたいこと」を明確にする重要性

人間の脳には、本来「怠ける」という習性があるため、潜在能力を発揮し、努力を継続するためには大きな動機が必要です。

どれほど高いポテンシャルを持っていても、すぐに諦める人は成功しません。逆に、ポテンシャルが低くても挑戦し続ける人は、最終的に大きな結果を手にすることができます(例:高校時代補欠だった選手がプロで成功するケース)。

かつて日本社会には「良い大学に入り、良い会社に入って、年功序列で昇進する」という文化があり、その中で、私たちはいつしか自分の人生で「何がやりたいのか」という夢を描くことを忘れさせられてしまいました。

年齢に関係なく、自分の人生で何を成し遂げたいのかを深く考え、明確にすること。そして、その目標に対して強い熱意を持つことが、諦めずに結果を出し続けるための思考回路を形成し、徐々に実力を高めていく唯一の方法です。

今こそ、私たち自身が夢を思い出し、次世代に夢を追う姿勢を示すことが、今後の日本の未来を変える鍵となるでしょう。