実力主義の競争社会を生き抜く鍵:ライバルを「脅威」から「機会」に変える思考法

企業や個人ビジネスの世界は、まさに完全な実力勝負です。サラリーマンのようにパフォーマンスに関わらず給料が支払われたり、年功序列で収入やステータスが決まったりする働き方と比較すると、実力勝負の世界こそが公平であると考えています。

このような世界で重要となるのが、いかにして自身の実力を高めていくかです。時代が進むにつれて優秀な人が増え、競争率は高まる一方です。全体の数が増えれば、その中に一定数の非常に能力の高い人が入ってくるのは当然であり、結果としてライバルは強くなります。

過去には参入者が少なかったため、そこまで優秀でなくても生き残れたかもしれません。しかし、新しい人が続々と参入してくる現在、従来のやり方だけでは立ち行かなくなります。常に新しいものにアジャストし、自身を磨き続けなければ、いずれ生き残ることが難しくなるのです。これは人間の歴史を振り返っても同様であり、栄枯盛衰は自然界の摂理とも言えます。古いものが残り続けるだけでは発展がないため、常に新しいものとの入れ替えが起こるのです。

優秀なライバルの出現をどう捉えるか

個人ビジネスの世界にも、非常に優秀な新しい才能が登場します。例えば、Udemyのようなプラットフォームでも、最近始めたばかりなのに素晴らしい実績を上げている人がたくさんいるでしょう。こういった優秀な人が現れた時、どう感じるでしょうか?

普通に考えれば、それは脅威です。優秀な人が増えれば増えるほど、自身の立場や成果が脅かされると感じ、嫌だと考えるのは自然な感情かもしれません。自身のビジネスやジャンルに強力な新しいライバルが入ってきた際に、嫌だと感じることはあると思います。しかし、だからといってその人を悪く言ったり、妨害したり、文句をつけたりするのは望ましくありません。

「オラ、ワクワクすっぞ」精神で成長を加速させる

では、そういった状況にどう向き合うべきか?ドラゴンボールの孫悟空の有名なセリフ「オラ、ワクワクすっぞ」。これは、強い相手が現れるほど「倒しがいがある」と感じる、つまり、そういった優秀な人がいるなら、自分ももっとそれを上回る結果を出してやる、と前向きに捉える考え方です。新しい人が現れて「嫌だな」と思うのではなく、強敵が増えたことを自身の成長の機会、彼らに勝つためにさらに自分を磨く必要がある、と考えるのです。

なぜこのような考え方ができるのでしょうか?「オラ、ワクワクすっぞ」というのは、強い相手と戦いたいという気持ちの表れです。その根底にあるのは、自分に自信があるからです。努力すれば強くなれる、勝てるという自信があるからこそ、強い相手との対戦を望むのです。

優秀な新しい人が入ってきて「嫌だな」と感じるのは、「負けるかもしれない」と思っているから、つまり自身のセルフイメージが低い状態であると言えます。しかし、そういった人が現れても「自分は負けない、勝てる」と思っていれば、それほどマイナスには捉えないでしょう。むしろ、優秀な人が増えて「競争しがいがあるな」と感じるかもしれません。

だからこそ、理想のセルフイメージを自身で持つことは非常に大切です。新しい人に嫌悪感を抱くということは、まだ自分が相手よりも劣っているとどこかで思ってしまっている状態であり、それがセルフイメージになっています。しかし、全く負ける気がしないのであれば、そのようには考えないはずです。たとえ今相手が強く見えても、自分がスキルや知識を磨けば勝てる、勝ちたい、と思えれば、前向きな姿勢になれるでしょう。

強いライバルは業界と自身のプラスになる

さらに、強いライバルが増えることは、個人的な感情を超えて、業界全体にとってプラスになる側面もあります。オリンピックなどのスポーツで、強いアスリートがたくさんいるからこそ盛り上がるのと同様です。ライバルが弱すぎると、励みにもモチベーションにもなりにくいでしょう。強いライバルがいるからこそ、「あのライバルに勝つために頑張ろう」という意欲が生まれるのです。このように、強い人の存在は、ある意味自分にとっても非常に良いことであり、彼らを目標にしたり、自身の原動力に変えたりすることができるのです。

Udemyのようなプラットフォームでも、優秀な人が増えることでコンテンツ全体の質が向上し、ユーザーの満足度が上がります。これにより新たなユーザーが呼び込まれ、プラットフォーム全体が活性化します。個人的にはパイを奪われるように感じるかもしれませんが、業界全体が盛り上がれば、結果的に自分自身のところに来る人も増えやすくなり、最終的には自分にとってもプラスになるのです。ポッドキャストなども同様で、良いコンテンツを作る人が増えればリスナーが増え、自身の見込み客増加につながる可能性があります。自分一人で盛り上げるよりも、多くの優れた人がいる方が面白いし、競合するチャンネルがある中で競争することは非常に興味深い体験になります。

まとめ:競争社会を生き抜く心構え

実力主義の競争社会では、アスリートのように心の持ち方が非常に重要です。自分を卑下するのではなく、「全員倒してやる」くらいの強い意気込みを持つことが大切です。優秀な人が増えることを面白く、ワクワクすることだと捉えられるようになれば、それは自身に余裕がある、すなわちセルフイメージが高い状態を保てている証拠と言えるでしょう。

このような考え方ができれば、ビジネスをよりリラックスして行うことができるようになります。余裕のある姿は周囲からの信頼を得やすく、集客にもつながる可能性があります。逆に余裕がない人は、頼みづらく、商品も買いづらく感じさせてしまうものです。どっしりと構えている方が、相手から近づいてくるのです。

競争社会を生き抜くためには、常に上を目指し続け、他人を蹴落とすのではなく、自らが這い上がっていくことが重要です。そして、強いライバルをどう捉えるかという考え方を意識することが、自身の成長と成功に繋がる鍵となるでしょう。