はじめに:なぜコンテンツを作っても売れないのか?
多くの企業家やクリエイターが、時間と労力をかけて質の高いコンテンツを作成し、AmazonやUdemyといったプラットフォームに公開しています。しかし、「コンテンツを作ってポンと置いただけで終わり」となってしまい、なかなか収益に結びつかないという悩みを抱えていません。
この問題は、ビジネスを「種まき」「水やり」「収穫」の3つのフェーズで捉えることで解決できます。元々このコンセプトは、筆者がUdemyでリリースした無料講座「1人企業0年生の教科書」における3年間のビジネスプラン(1年目:種まき編、2年目:水やり編、3年目:収穫編)に基づいています。
そして、この種まき、水やり、収穫という一連のプロセスをコンテンツ販売においても実践できている人だけが稼げるようになっている、というのが現在の実態です。
今回は、コンテンツ販売で継続的に成果を出すために必須となる、この3つのステップを詳しく解説します。
ステップ1:コンテンツビジネスにおける「種まき」(制作と設置)
コンテンツビジネスにおける「種まき」とは、実際にコンテンツを作成し、AmazonやUdemyといったプラットフォームに置いて販売することを指します。これは最も基本的な活動であり、次のステップに進むための出発点となります。
しかし、多くの人が「種まきをして終わり」にしてしまい、次のステップに進まないため、せっかく蒔いた種から芽が出ない状態に陥っています。
一昔前であれば、コンテンツを公開しておけば、勝手に顧客が来て売れる時代もありました(例えるなら、種を植えておけば勝手に雨が降ってきて芽が出るような状態です)。しかし、AIの登場や情報量の増加、参入者の増加により、市場は飽和しています。同じような商品が多くある中で、あえて自分の商品を選んでもらう理由を、こちらから作る必要があります。
ステップ2:成功への鍵となる「水やり」(信頼構築と集客)
「水やり」は、蒔いた種を成長させるために最も重要な、集客と信頼構築の活動です。
水やり活動は主に以下の2つの側面から行われます。
1. コンテンツのブラッシュアップによる信頼構築
コンテンツ自体に手を入れて、クオリティを高め、ブラッシュアップしていく活動です。内容が良くなれば、それは顧客との信頼構築につながります。
2. プラットフォーム外での情報発信とマーケティング
水やり活動のもう一つの側面は、自分自身の情報発信による集客活動や信頼構築です。
UdemyやAmazonのようなプラットフォームの外で、自身のブログ、YouTube、ポッドキャスト、各種SNSなどを活用して積極的に情報発信を行い、顧客からの信頼(ファン)を蓄積します。
現代のコンテンツ販売においては、プラットフォームに置くだけでは難しく、いかに自分で集客活動やマーケティング活動を行い、信頼を貯めて顧客を集めておくかが鍵となります。顧客はあなたに対して信頼があるからこそ、数多の選択肢の中からあなたを選んでくれるのです。
致命的な問題:リストを持っていないこと
特に、稼げていない人に決定的に欠けているのが「リスト(顧客情報)」です。メルマガリストのような、こちらからいつでもアプローチできる顧客リストを保有しておくことは、ウェブマーケティングの基本中の基本です。
知名度のある人が商品を発表すればすぐに売れるのは、彼らにファンがたくさんいるからです。我々のような有名人ではない個人であっても、情報発信を継続すればファンを作ることができ、その人たちが商品を購入してくれる、という構造は同じです。
ただし、ただメルマガを始めるだけではリストは集まりませんし、リストがあるだけでは意味がありません。日々、信頼がたまるような発信を続け、信頼を構築しておいて初めて、メルマガリストは価値を持つのです。
ステップ3:販売機会を最大化する「収穫」(プロモーション)
「収穫」とは、すなわちプロモーション活動です。
コンテンツ販売では、収穫の機会を逃さないために、積極的な販売活動を行う必要があります。具体的な例としては、Udemyでのプロモーションメールの送信や、メールマガジンや自身のメディア(ブログ、YouTubeなど)を通じた商品紹介・販売などが挙げられます。
稼げていない人の多くは、コンテンツを作って置いたにもかかわらず、自分のメディアでの紹介もしない、プロモーションメールも送らないなど、販売活動を一切行っていません。これは、お店を構えて商品を置いただけで、「お客さんが来ないかな」とただ黙って待っているのと同じ状態です。
たとえあなたのコンテンツが非常に価値のあるものであっても、誰も来なければ、その価値を理解してもらうことさえできません。顧客が来ないなら、**自分から売りに行く(プロモーションする)**しかありません。
まとめ:コンテンツ販売で成功するために「全て」を実行する
コンテンツ販売は簡単だと考えられがちですが、実際には「種まき」「水やり」「収穫」の3つのプロセスに付随する非常に多くの活動を並行して行う必要があります。
コンテンツ制作自体が楽な作業ではない上、情報発信も単一の媒体だけでなく、複数の媒体で同時並行して行う必要があります。
すぐに成果が出ないために途中で挫折してしまう人が大半ですが、この3つのプロセス(コンテンツのクオリティを高め、情報発信で信頼を構築し、さらにプロモーション活動も行う)を意識して継続すれば、少しずつ芽が出て、やがて花が咲き、実がなるでしょう。
「ただ作って置いとくだけ」という戦略では、今の時代に稼ぐのは非常に困難です。成功を掴むためには、これら一連の活動をすべて実行することが不可欠です。
