【猛毒注意】「排他的思考」が加速させる日本の経済衰退:海外在住者が語る現状の警鐘
1. 経済活動の原則:外部からの流入が不可欠である理由
日本国内のニュースを見ていると、特定の外国籍の人々(特に中国人や韓国人)に対する強い嫌悪感や、渡航自粛に対する肯定的な反応が見受けられることがあります。しかし、ビジネスに従事する者として、感情論ではなく経済的な観点からこの問題を見る必要があります。
経済を潤すメカニズム
日本人が国内で消費活動を行っても、それは同じお金が国内で循環するに過ぎません。しかし、外国人が日本に来てお金を落とすことによって、外部から日本国内になかったお金が流入し、経済の絶対量が増加します。
もちろん、マナーが良くないなどの問題は否めませんが、彼らが消費してくれることで経済が潤っているという事実を無視することはできません。
無視できない経済的損失の試算
もし外国人の消費が滞る状態が続いた場合、その損失は計り知れません。簡単な試算によると、この状況が半年続けば数千億円の損失となり、1年以上に及んだ場合、1.5兆円から2兆円規模の損失になるとのデータも出ています。このような大きな経済的打撃を理解することが重要です。
2. 日本人の「排他的体質」の根源
日本には、非常に排他的な側面があります。これは、長い鎖国を経て、同一民族・同一言語で生きてきた歴史的背景に由来しており、外部から入ってくるものに対して強い拒否反応を示す傾向があります。
この排他性は、日常の社会的な場面でも見られます。例えば、カナダと日本の公園での子供たちの行動を比較すると、カナダでは初対面の子供同士でもすぐにグループに入って一緒に遊び始めるのが普通ですが、日本では、見知らぬ子が遊びに入ろうとすると、避けたり、軽く無視したりする傾向があります。これは、日本人自身が持つ「よそ者」に対する無意識の抵抗感を示しています。
3. グローバル時代の矛盾と二重基準
今の時代はグローバル化が進み、インターネットを通じて世界中と繋がっています。国籍という区分は制度上存在するものの、私たちは皆「地球人」という仲間であると捉えるべきです。
にもかかわらず、日本人の間には矛盾した思考が存在します。
- 日本に来る外国人に対して:「日本に来るなら日本語ぐらい勉強してこい」「日本のルールを守れ」と主張する。
- 自身が海外に出た場合: 現地で日本語が通じないことや、日本の常識が通用しないことに対して「日本だったらありえない」と不満を漏らす。
これは、海外に出た際は現地の言葉や文化を学ぶ努力をしないにもかかわらず、他国の人々には日本基準を押し付けるという自己中心的な「日本基準」に基づいた考え方です。全てを一括りにして善悪を判断する姿勢は、そもそもナンセンスであり、その国の人々の中にも、親切な人やマナーの良い人はいることを理解するべきです。
4. 衰退を避けるための思想転換
日本は、出生率の低下と少子高齢化の加速により、もはや移民を受け入れなければ国として成り立たなくなるレベルに達しています。しかし、依然として移民の受け入れに対する拒否反応は強く残っています。
この排他的な思考を維持し、個人的な感情で外国人の流入を否定することは、全体像が見えていない短絡的な判断と言えます。経済活動や共存の観点から見れば、外部からの力がもたらすプラスの側面(経済が潤い、結果的に自分の収入や生活が向上する可能性)も多く存在します。
今後、国際社会で共存していくためには、個人的な恨みや感情論ではなく、寛容な心を持って多様な人々を受け入れる姿勢が必要です。日本人の考え方そのものが変わっていかなければ、国際社会で生き抜くことは難しいでしょう。これは、海外に住む日本人として、日本という国を見て率直に感じる課題なのです。
