実は結構読まれてる?エピソードの概要欄
実はかなり読まれている!ポッドキャストのエピソード概要欄(ショウノート)を最適化すべき理由
ポッドキャストの配信者の皆様は、「エピソードの概要欄(ショウノート)」をどのように活用されているでしょうか。多くのリスナーはスマートフォンで「ながら聞き」をしているため、概要欄をじっくりと見ている人は少ないという印象があるかもしれません。実際、そうしたリスナーが大半を占めているかもしれませんが、だからといって概要欄を適当に書いても良いわけではありません。
実は、概要欄は意外な場所で、そして意外な層に読まれており、適切に記述することで長期的なメリットが得られる可能性があります。
1. 侮れない「概要欄」の重要性:海外ポッドキャスターの事例
海外のポッドキャスターで本格的に活動している人々の発信を見ると、エピソードの概要欄は非常にしっかりと書き込まれていることが多いです。そこにはリンクが貼られ、リスナーを何らかの場所に誘導する施策が実施されています。
無意味であれば書く必要はありませんが、彼らはしっかりとした文字数を割いて概要欄を作成しています。これは、そこに時間と労力をかけるだけの価値があることを示唆しています。
2. じっくり読まれているリスナー層
ポッドキャストのリスナーは長ら聞きをする人だけではありません。
YouTubeとブラウザ経由のリスナー
現在、ポッドキャストコンテンツの視聴者・消費者が最も多いプラットフォームは、実はYouTubeであると言われています。YouTubeで視聴している人は、画面の前に座ってじっくりと聞いている場合が多く、YouTubeの概要欄は通常、詳細に記述されることが期待されています。そのため、YouTubeで聞いている人にとって、概要欄が何も書かれていない、あるいは適当な内容だと、非常にもったいない状況となります。
また、当チャンネルのアナリティクスを見ても、ブラウザ(パソコンなど)で聞いているリスナーが多いことが判明しています。パソコンで聞いている層は、画面の前に座ってじっくりとコンテンツを消費してくれる可能性が高い視聴者であり、このような層のためにも、概要欄は適切に記述されていた方が読んでもらえるでしょう。
3. 最適化によって得られる具体的なメリット
エピソードの概要欄を最適化することで、いくつかの重要なメリットが得られます。
クリック率(CTR)の向上とユーザビリティの改善
リスト形式でエピソードが表示される際、概要文の一部が表示されることがあります。ここに「聞きたくなるようなこと」が書かれていれば、クリックされやすくなります。
また、特に30分を超えるような長いエピソードでは、「チャプター」機能(YouTubeでいうタイムスタンプ)を導入することで聞きやすさが大幅に向上します。チャプターとして「何分何秒で何を話しているか」が記載されていれば、面白そうな部分だけを聞いてみようという動機につながり、結果的にクリック率を上げる効果が見込めます。
AI対策とメッセージの伝達
現段階では、ポッドキャストのエピソード本文の記述(概要欄)は、SEO(検索エンジン最適化)には直接関係ないと言われています。ポッドキャストのSEOの基本は、「番組タイトル」「番組概要欄」「エピソードタイトル」だからです。
しかし、今後を考えると、文字情報の重要性は増しています。AIは文字情報を読み取るため、概要欄に何が書かれているかをしっかりと見ています。これにより、AIが「これは最適だ」と判断した場合、そこから情報を拾ってくれる可能性があります。
また、たとえリスナーが時間がないなどの理由で音声を聞けなかったとしても、概要欄に要点がまとめられていれば、せめて文字情報として自分の伝えたいメッセージを相手に届けることができます。これは、全く聞かれないよりははるかに良い結果です。
(注意点として、概要欄に詳細を記述しすぎると、リスナーが「文字を読んだから、もう聞かなくていいや」となってしまうデメリットも存在します。この点に関しては、バランスを取る必要があります。)
4. 効率的な運用と未来への投資
エピソード概要欄の記述に手間をかけるのは大変ですが、工夫次第で効率化が可能です。例えば、音声をAIにアップロードし、要約させたものを概要欄に貼るという方法があります。ウェブサイト(ブログやポトページなど)を持っている場合は、ブログ記事にして貼り付ける運用も有効です。
ポッドキャスト市場は今後も拡大していく見込みがあり、将来性が高い媒体です。今はまだ、適当にやっていてもなんとかなる状況かもしれませんが、参入者が増え、競争が激化すると、ただやっているだけでは立ち行かなくなる可能性があります。
ポッドキャスターとして工夫できる点は多々ありますが、コンテンが最も重要である一方、意外に見落とされがちなのがこの概要欄です。ほんの5分、10分を概要欄の記述に費やすだけで、長期的に見れば大きなプラスになるのであれば、適当に済ませるのではなく、工夫して記述しておくべきでしょう。
エピソードの概要欄をしっかり書くことは、未来のリスナーへの「親切心」であり、プラットフォームが異なっても確実に情報を伝えるための「二重のセーフティネット」であると言えるかもしれません。
