上手に喋れない人へ。わかりやすく話すコツ
【伝わる話し方】無駄を削る「引き算」と「メリハリ」で劇的に改善!分かりやすい話の2つのコツ
1. なぜ「分かりやすく話す」ことが重要なのか?
「上手に話せない」「話が伝わらない」という悩みを持っている方は非常に多くいます。特にポッドキャストのような音声のみのコンテンツでは、動画のように画面や編集で説明を補ったり、テキスト表示で内容を補完したりすることができません。そのため、聞き手に分かりやすく伝える技術が極めて重要になります。
話が分かりにくいと感じられる主な原因は、**「無駄な話が多い」**ことです。伝えたい要点にたどり着くまでの説明が長すぎたり、情報量が多すぎたりすると、結局何が言いたいのかがぼんやりとしてしまい、聞き手が混乱してしまいます。
本記事では、話の分かりやすさを劇的に向上させるための、具体的な2つのコツをご紹介します。
2. コツその1:情報の「引き算」で本質だけを伝える
分かりやすい話し方を実現するための最初の秘訣は、足し算ではなく引き算で考えることです。
話すべきことをあれもこれもと追加するのではなく、本当に必要な要点だけを抽出し、情報全体をスリム化する意識が重要です。
蛇足(だそく)を削ぎ落とす
必要以上に情報を詰め込みすぎると、聞き手は何が重要なのかを見失ってしまいます。本当に必要最低限のことだけを喋るようにしましょう。
例えば、学習講座などで「〇〇の歴史」のような本筋と関係のない、あるいは学習者の目的とは異なる情報を加えることでボリュームは増えますが、それは蛇足となり得ます。余分な情報を足してしまうと、本当に伝えたいことが正確に伝わらなかったり、聞き手の理解力が落ちたりする原因となります。
最も大切なのは、本質を捉え、いらない部分を削ぎ落としていくことです。
最短ルートで結論へ導く論理的な話し方
話す内容がそもそも頭の中で整理されていないと、「あれもこれも説明しなくては」となり、話があっちこっちへ飛び火してしまいがちです。
分かりやすい話し方をするためには、まず要点や本質は何かを自分で理解し、そこから伝えたい結論までを最短ルートで無駄なく進めることが求められます。これが筋の通った、論理的な話し方につながります。
ただし、注意点として、最低限必要な情報が不足しすぎるのも、話が分かりにくくなる原因です。余分な情報を足しすぎず、かつ不足のないように、本筋に関係ない話はできる限りしないよう意識しましょう。
3. コツその2:メリハリをつけて要点を強調する
分かりやすく伝えるためには、話の構成だけでなく、「話し方」そのものにメリハリをつけることが不可欠です。
書籍では重要箇所を太字や赤字で示すことができますが、音声ではそれができません。そのため、どの部分が最も重要なのかを、声を使って表現する必要があります。
棒読みから脱却する技術
一貫して一定のトーンやスピードで棒読みのように喋り続けると、話にメリハリがなくなり、聞き手はどこが一番重要なのかを判別できません。
重要な部分を強調するためには、話し方に変化をつけましょう。
- 強調したい前後に一呼吸置く、間を作る。
- 話すテンポを変える。
- トーンを上げたり、声の大きさを少し変えたりする。
このようにすることで、「ここが大事なポイントだ」という要点が、より伝わりやすくなります。台本をただ読むだけに終始すると、感情が込められず、メリハリも出にくくなるため、できる限り自分の言葉で気持ちを込めて話すことが大切です。
4. まとめ:分かりやすさは「本質の見極め」から
分かりやすい話し方を実現するための重要なポイントは、次の2点に集約されます。
- 無駄なことを喋らない:本質を捉え、引き算の思考で要点のみを伝える。
- メリハリをしっかりつける:強調すべき部分を話し方で明確に表現する。
特に、無駄を削るためには、「何が本質なのか」を自身で見極める力を養うことが不可欠です。本質が分からなければ、何を削るべきか(引き算すべきか)が分からなくなってしまうからです。日々の習慣として、この「本質を見極める癖」を訓練していくことが、分かりやすい話し方への近道となるでしょう。
話が分かりやすいということは、聞き手にとってまるで研ぎ澄まされた刃物のように、最も重要な情報が最短ルートで、鋭く、スムーズに心に届く状態だと言えるでしょう。余分な説明という鞘を外し、しっかりと磨き上げた「要点」を、メリハリという力強い動作で届けることで、あなたのメッセージは劇的に伝わりやすくなるはずです。
